第31回 俳人協会新人賞受賞!

平成19年度岩手県芸術選奨受賞!

 完璧といふ曲線の寒卵

序・小原啄葉/栞・片山由美子

自然詠あり、人事詠あり、さらに動植物詠など極めて多彩。一羊さんはかつて現代詩や短歌等に親しんだこともあり、指摘内容も豊かである。 (序より)

涅槃図の破ればかりを見てをりぬ

もう声の届かぬ遠さ卒業子

手枕に春眠といふ重さかな

香典で終る家計簿啄木忌

賑やかに手話教室の桜狩

奇術師のごとく花出す蘇枋かな

みな少しづつは曲がつて葱坊主

客寄せは風任せにて風鈴屋

水動かさず動き出す山椒魚

汗の子の火薬めきたる匂ひかな

打ち寄せしものをまた引き盆の波

露のせてゐて芋の葉の濡れてゐず

千枚田冬の怒涛と鬩ぎ合ふ

この雪の下に句碑ある信濃かな

親も子も溶けてひとつに雪兎(自選15句)